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近年住宅様式の変化や建設工期の短縮化の流れから、
壁の仕上げにはビニールクロスが増え、塗り壁は減少の一途をたどってきました。
住宅の気密化が進む一方、壁には吸放出性のないビニールクロスが多用された結果
結露を招きカビやダニが繁殖しやすい住宅となっていったのです。


カビやダニがアレルギーなどの健康障害を引き起こす原因となることからも、
数年前から呼吸する自然素材である珪藻土、漆喰等の塗り壁は見直されてきています。


しかし実際に施工されているお客様は増えているでしょうか。
珪藻土や漆喰といった塗り壁は健康にいいとはわかっていながら、
どうしても値段が高くあきらめざるをえないお客様が多いのではないでしょうか。
塗り壁がもともと高いということもありますが、中間業者が入るとどうしても値段は
上がっていきます。
また同じ金額だとしても、元請けである中間業者が下請けへと仕事を投げる際に、
中間マージンが発生することで、実際に施工する会社はギリギリの金額で仕事をせざるを
えないといったことが起きてきます。このことが材料や施工の質の低下を招くのです。


当店もかつて大手の下請けに入りたくさんの塗り壁を施工してきましたが、
予算の関係で思うような仕事ができないという苦い経験をしたこともありました。
このような図式はお客様にとっても施工店にとっても決してよくないと思います。
当店としてはお客様から直接工事をお受けし、直接施工することで、中間マージンをカットする
ことを目指しています。


ただ当店は安さが売りの店ではございません。無理して質を落とすようなことをしたくは
ございません。またたくさん仕事をとりすぎて下請けに仕事を回すといったことも行いません。
そのようなことを行っても塗り壁の良さが伝わらないと思っています。


現在左官の仕事は様変わりしています。
工法の変化により純粋な左官の仕事が激減しているのです。
若手が練習する機会が与えられず育たないといった状況で、左官職人の高齢化は
かなり深刻な問題です。この流れをなんとかくい止めなくてはいけません。


当店の使命は、お客様への直接施工にこだわり、質の高い塗り壁を提供していくことで
塗り壁の良さを広め、需要を増やしていくことです。
そのことが後世への左官技術の継承につながると信じております。